『ただひとりの君へ』
ただひとりの君へ。
君はかけがえのない存在だ。
他の人に君の代わりなんていない。
君だから...
ここまで書いてペンを置く。
くさい。いや毎日お風呂に入ってるからそっちじゃない。
どうも言葉がくさくってしまう...
もっとこう...特別な言葉を使いたい。
普段の語彙力の無さを思い知らされる。
「ねえねえ、何してるの?」
「あっ、ノックしてよ〜」
中学生みたいなセリフに笑う彼女に恥ずかしくなる。
「あー、もしかして結婚の...?」
「そうそう。なるべく君にも初見で聞いて欲しいから...」
「どーせくさいセリフばっかになって悩んでるんでしょ。」
悩む理由を当てられ、彼女はニヤニヤと笑う。
「どんなスピーチでも楽しみにしてるよ。頑張ってね。」
俺の頬にキスをしてリビングに来たら、
コーヒー飲もうねと言い彼女は部屋から出ていった。
...彼女のためにももっと頑張ろう。
ペンを持ち新しい紙と向き合った。
語り部シルヴァ
1/19/2025, 10:34:41 AM