小春日和

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心の健康



あ、あの女の子。お母さんに汗拭いてもらってる。
窓を閉めていても外から蝉の声が聞こえてくる。


トントン

「はる、やっほーーー」
「おお、多希ちゃん。今日は何する?」

多希ちゃんとは幼稚園からの幼なじみで、今でも仲がいい。遺伝的なもので髪の毛がどんどん茶色になっていって、日に当たるとキラキラ輝いて見える。いつも髪の毛を下ろしているが、今日は暑いのかポニーテルをしている。

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「今日も外は暑っついよ。外でも有効的なクーラーとかないかな」

「やっぱ暑そうだよね。さっき下にいたちっちゃい女の子も暑そうにしてた。お母さんに汗拭いてもらっててかわいかった」

「子供の方が熱中症になりやすいんでしょ。大変だよね、おかーさんも」
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多希ちゃんはバックを漁り出した。中からは懐かしのワニワニパニック。

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「えーーー、懐かしい。」

「今日はこれやろ」
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ワニの口にある虫歯を当ててはいけないゲーム。子供の頃、デパートのおもちゃコーナーに置いてあったの、よくやってたな。
私たちは楽しくなって、子供の頃の思い出なんかも語り出した。とっても楽しい時間も過ごした。


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「じゃ、そろそろ帰るね」

「もうそんな時間か、今日も楽しかった。またね」

「ん、またね」
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次は何して遊ぶんだろ、トランプかなオセロかな。それともマリオカート?
私の心臓はワニワニパニックと多希ちゃんのせいで跳ね上がっていて、今日は簡単には眠れないかも。

トントン

<お薬の時間ですよー>

「はーい、今行きます」

私は動かない足をベットからおろし車椅子に乗った。
今日も素敵な日を過ごせた。明日は何しよう。



8/13/2023, 12:39:21 PM