勢いよく差し出された私より小さな冷たい手を、なんの躊躇いもなく掴んだあの日。まるで思ってもみなかったというように目を丸くして、小さく微笑んだ君は、私の手を宝物みたいに優しく握り返してくれた。「僕が絶対に守るから」夕日が2人の影を伸ばす。私よりも背丈の低い、頼りない影。「期待してるね」私の言葉に返事をするみたいに、彼はぎゅっと力を込めて私の手を握った。【特別な存在】
3/24/2023, 1:44:08 AM