突然の君の訪問
何事も予期せぬ時に起こる。その都度、なんの準備もないままに、選択を迫られる。いま私はどうするべきなのだろうか。
数年ぶりに対峙する、変わらないようでいて確かに違う姿。どこがと問われれば定かには分からないけれど、ここで選択を間違えたらきっと、私は何かを失うことになる。それだけが分かる。それが怖くていつも何も選べないまま、選ぼうとしないまま過ごしてきた気がする。
望んでしまえば、叶わなかった時に辛い。静かにこちらを窺う視線が痛い。言うべきであろう言葉と言いたい言葉、どちらを口にするかを決めあぐねて、いつも私は間に合わなかった。何度も何度も。
今回もまた、そんな私に失望し去る背中を見送るのか?どうせどうしたって、選べなかったことや選ばなかった選択肢を振り返って後悔するのに?
何事も予期せぬ時に起こるが、思わぬ結果になることもある。準備なんかは何も整っていやしないが、整っている時のほうが少ないじゃないか。どうせいつだって間に合ってないんだから、言いたいことを伝えよう。まっすぐ目を合わせて、口を開く。
8/28/2024, 3:45:58 PM