かつて写真はモノクロだった。白と黒で描かれた写真のなかの人たちはどこかはかなげに感じられ、本当に生きていたのかと疑いたくもなった。
ところが近年技術が発展したことにより、モノクロ写真はカラーへと変えることができるようになった。するとモノクロだと生命を感じることのできなかった彼らが生き生きとしているではないか。
たしかに生きていた。
たとえ残酷な時代の中で必死に生きていたことを知ることができたのだ。
私は感動した。
気づけば涙が溢れてとまらない。
ここにいる。
ちゃんと生きていたんだね、
見ることのなかった父も
9/29/2025, 9:21:43 PM