《遠くの声》
どこからか、声が聞こえる。下校中の、小学生らしき声。小鳥の囀りや、木の葉が揺れる音も混ざってる。
ここは私、熊山明里の家の近くの森の中。山菜狩りをしているところだ。
「わー、わらびにたけのこタラの芽まであるー! 大量大量〜♪」
るんるんと山の中を駆け回り、山菜を収穫する。ちなみにここは私の家の近所のおばちゃんが所有する山で、健康だがさすがに山登りはできないおばちゃんの代わりに私が山菜を収穫し、取れた山菜を山分けすることになっている。
「明里ちゃーん、取れたー?」
自然豊かな音に混ざっておばちゃんの声が聞こえる。
「取れたよー! 大収穫ー!!」
私は大声で答える。
「そりゃよかったー! そろそろ戻っておいでー!!」
「はーい!」
おばちゃんに言われ、私は山菜をどっさり入れたカゴを持って山を下る。
「おー、いっぱいだねぇ」
「まだまだあったよ。今日の夕飯にしようかな」
「いいねぇ。じゃ、うちでまとめてアク抜きしてあげるから持っておいで」
「はーい」
私はそう言ってアク抜きするおばちゃんを手伝う。
ちなみに今夜の夕飯は、わらびの卵とじとたけのこご飯、そしてたけのこの味噌汁になった。
(おわり)
2025.4.16《遠くの声》
オチを見失った……
4/17/2025, 10:01:57 AM