「たまには」#07
たまには、僕の名前を呼んでくれたっていいじゃないですか。
もう、子供じゃないんですよ!
たまには、頭を撫でてくれたっていいじゃないですか。
子供じゃないっていっただろって?……たまには撫でて欲しくなるんですー!
せんぱ………いえ、何でもないです。後で話しますね。
(あれ、…)
…せんぱい…どこにいったんですか。
教えてくださいよ。
もう、三週間も会ってませんよ?
ねぇ
お願い
お願いします。
場所を教えてくださいよ。
どうしてですか。
どうして
どうして
僕、先輩に会ったら、12本のピンクの薔薇の花束を渡すつもりだったんです。
なのに。
どうして
僕の隣にいないんですか。
いつも
一緒だったじゃないですか。
何処に行ってしまったんですか。
あぁ。
はは、
そっか、
そうでしたね。
せんぱいはもう、
「この世界にいないんだ。」
思い出しました。
「あ“のと、…き、!ぼ、くが!ちゃッんと、周りをッ、…見ていたらッ!」
せんぱいは死ななくてよかった。
死なずにすんだはずだったのに。
ッ…そうですよね。ダメですよね。こんなくよくよしてたら。せんぱいも嫌ですよね。
十二本のピンクの薔薇は。
せんぱいのお墓に置いておきます。
先輩。
「…I will love you as long as I live.」
(ふふ、かっこよくなったじゃない。)
(そうねぇ、いいわよ。天国で見守っていてあげる。)
(To me, you are perfect.)
3/5/2023, 1:28:27 PM