ひそかな想い
いつも私は自分を偽って彼女たちといる。
ほんとはやめてほしい。
いじっているだけのつもりだろうけど、心が痛む。
「やめなよ!」
声を上げたその時。
彼女たちのどこまでも赤い目がこちらを向いた。
いつも僕は自分を偽って彼女達といる。
本当はやめてほしい。
いじってるだけのつもりでも、心に痛みが響く。
「やめなよ!」
…助けてくれた優しい少女。
今度は僕が助けるべきだ。
口を開こうとした瞬間、
少女は澄んだ青い目でこちらを向き、
人差し指を口に当てた。
"しー"
そして僕は声を上げられなかった。
僕は彼女みたいに強くは、優しくは、なれなかった。
きっと僕の目も、果てることのない赤い目だ。
2/20/2025, 10:10:34 AM