頬から大きな雫となって、伝うように落ちていく。煙になって空に登っていってしまったあの人。もう会えないのだと、やっと理解した。『さようなら』って笑って欲しいと言っていたけど、そんなこと出来るはずもない。見送るように煙を必死に見上げるが、零れ落ちる雫は止まらない。必死に口元に力を込めるが、あの人には笑って見えるかな。神様どうか雨を降らせてください。そうすれば……
4/21/2024, 12:23:17 PM