佐藤けんじ

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 4. 初恋の日


 私の初恋の日。そんなものはハッキリと言って覚えていない。まぁ、僕の人生18年、自分より年上の人からすればたった18年と思うかもしれないが、私は今でもだが、恋なんてもんは星の数以上、まぁ、オリオン座が描けるくらいの数だろうか。それくらいはしてきた。ちょっとお題と逸れるかもしれないが、"恋"というものはどんな"恋"でも最初は鼓動が激しくなるものだ。とくに初恋なんてそうなんじゃないかな。だってこんなに何回も"恋"を経験してる俺だって緊張するし、お腹は下すし、思い通りの言葉をかけてやれないしもうどうしようもなくなってしまう。それなのに初恋なんてもんをしてしまったらそれはもう経験というものがないから尚緊張するだろう。

 高2の時に私が半年間だけ付き合っていた彼女だって、最初で最後の恋愛と言ってもいいくらい愛し合ってもうずっとこの人と思っていたが、お互いの価値観や思想などに変化が互いに出てきたなどを理由に別れてしまい、そこから3、4ヶ月はその心を引きずっていた。それで思い出したことだが、僕の大好きな小説家の石原慎太郎さんの本人が最後に出版した自伝に書いてあった言葉で"女の失恋は3日で忘れるらしいが、男の失恋は半年はかかる"という言葉を思い出した。まさにその状態にあっただろう。そこから槇原敬之さんじゃないけど、もう恋なんてしないなんて決めてたのにそこから今も懲りずに自分なりに恋という"自分の欲求"を探し続けている。


 その時、私は思ったのだ。"出会いって 別離(わかれ)のために存在する"のだと。



 2024.5.7

5/7/2024, 1:37:41 PM