「暑いな」
日差しがきつい。
しかし私には仕事がある。
そう、日焼け代行という立派な仕事が。
日焼けを代行しても意味がない、という先入観の裏をついた天才的なアイデア。
「そろそろ始めるか」
私は道端に寝転んだ。
道行く人が迷惑そうに見るが、気にしてはいけない。これがこの仕事の辛いところだ。
しばらくして私は気づいた。
「肌が痛い」
肌が赤くなっている。
よく考えたら私は肌が弱いのでこの仕事に向いていない。
「仕方ない」
私は道行く人から適当な人物を探し、半殺しにして縛りつけた後、道に寝かせた。
彼に代行してもらおう。
〜20時間後
見に行ってみると、いい感じに焼けていた。
「よし、申し分ない」
私は写真を取って依頼主に送った。
すると、なぜか半殺しにした男のスマホの着信音が鳴った。
指紋認証でロックを解除してみるとどうやらこの男は、私の依頼主だったようだ。
私はがっかりした。
「代行した意味ないじゃん!」
7/3/2023, 8:12:11 AM