道端に手袋が落ちていた。赤茶色の毛糸で編まれているごくシンプルな冬の象徴。かなり年季が入ってるのか、黒ずんだ場所が散見される。今拾い上げて洗ったとしても元の輝きを取り戻すことは無いんだろうな。まるで、それは人生であるかのように思った。もう過去には戻れない。良くも悪くも過去の記憶は消すことが出来ない__この手袋の持ち主はそんなしがらみから解放されたかったのであろうか?とちょっと考えを飛躍させてみた。
寒かったので暖かな部屋に帰ろうと思う。手袋を拾うのはやめた。
12/27/2024, 10:32:42 PM