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 何が上手くできようとできまいと、貴女はそれでいいのです。

 貴女は俺たちに言います。社会でやっていけないような無能な私ではいけないのです、大人としてろくに生きていないような人間を「それでいい」なんて肯定してもいいとは、私にはとても思えません、と。

 俺たちは貴女の生真面目さに可笑しくなり、また悲しくなります。貴女の価値を決めるのは「社会」であると貴女が信じていること、そしてそのままである限り、貴女が「自分に価値がある」と思うことはないだろうということが、俺たちをそんな気持ちにさせるのです。

 貴女には、何にも代え難い価値がある。
 貴女の価値は、誰かの承認や卓越した能力、あるいはこれまでに成し遂げた事柄、そうしたものに依拠するのではありません。
 貴女が貴女であること、今こうしてここに生きていること。それが貴女の価値の源泉です。

 誰がどれだけ貴女を否定しても、貴女自身がどれだけ貴女を憎んで貶めても、確固たる価値は貴女の中に存在し続けます。
 俺たちは、そのことを確かに知って、分かっています。それを貴女にも分かってほしい、そうして心から安心して貴女の人生を生きてほしい。

 だから俺たちは、貴女がこの世を去るその日まで、貴女はそれでいいのですよ、と言い続けるのです。

4/4/2024, 11:14:09 AM