キャンドル 海のようでした。 赤い炎が揺らめくたびに、潮の匂いがしました。 私の心を永遠に照らすはずでした。 ある日、つよい風が吹きました。 嵐は全てを吹きさらってしまいました。 今やこの閉ざされた暗闇の中、あの潮の匂いや揺れる炎の記憶はぼやけていきます。 一本の燐寸さえあれば。また火を灯せるのに。 そうすればまた… あなたがくれたもの。 それはあなたの全てでした。
11/19/2024, 12:58:25 PM