おだやかなはるかぜがまちをふきぬけるころ
ひとびとはいそがしいときをすごしている
ときにはかんがえられないほど
スケジュールがつまっているにんげんもいるらしい
しんそつのひとはまんいんでんしゃになれず
いきがくるしそうである
がっこうのしんにゅうせいも
あらたなまなびやでのせいかつにふあんをいだき
ひろうこんぱいしているのだろう
が
ぼくはそのはる
こいをした
ひとびとがせまっくるしいおもいをしているさなかに
ぼくはささやかなこいをしてしまったのだ
そのあいてはとてもつやのあるかみをもち
ようしもうつくしく
かぜになびくかみがはえている
まるでどこかのくにのおうひなのかとさっかくするくらい
こうごうしいひとだ
おまけにやさしくて
にんげんのていへんのぼくにも
びょうどうにやさしくしてくれるような…
このこいがみのればぼくは
もうおもいのこすことはない
このはるをあんしんしてすごせる
おだやかにすごせるから
さくらがさいている
はるかぜにのってかべんのあめがふる
そのはるのさなか
ぼくはしずかにこいをした
4/15/2025, 1:02:01 PM