夕日を背に受けながら、ふたりで歩いている。
「今日が終わったら、オレはまた、おまえを忘れる」
「ああ」
オレの記憶は、一日でリセットされてしまうのだ。
「このオレとは、さよならだな」
正直、オレは悲しい。離れ難いと思う。けれど、時は容赦なく進み、セピア色の思い出すら作らせてはくれない。
「永遠に、さよならだ…………」
「……寂しくなるな」
おまえも、同じ気持ちでいてくれるなら、オレは嬉しい。
こんな別れを、オレたちは何度繰り返してきたのだろう?
それでも、何度でも、オレはおまえに会いたい。
4/7/2023, 10:39:46 AM