小絲さなこ

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「雨戸のない部屋」




眩しさに目を覚ます。
いつもなら起き出す時間だ。

日曜日。
試験も終わり、バイトもない。

雨戸がない西向きの部屋にも少し慣れた。

隣で眠る遠距離恋愛中の彼女が身じろぎする。
眩しいのだろう。もぞもぞと頭を布団の中に入れていく。

久しぶりに会えたのだから、どこかに行きたいし、色々なことを話したい。
だけど、もう少しこのままでいたいとも思う。

 
あと五分……
いや、十分。
君が目を覚ますまで、このままで。


────朝日の温もり

6/9/2024, 10:14:05 PM