林檎

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旅路の果てに


長い間家に帰っていない。
彼に伝えずに。
彼は大丈夫かな。怒られるな、きっと。

そろそろ帰ろうか。
なんて思ったけど、なんせここに来た記憶がない。
いつか彼と行った砂浜に似ているけど。
帰り方がわからない。どうやって帰るのか。
なんて思いながら、とりあえず、のんびりと。
色んな彼との思い出を巡らせながら1人歩いた。

ふと目の前に見たことの無い、違和感のあるドアか
これまた違和感のある砂浜にポツンと。

でも、なんでだろう。
すごく……呼ばれている気がする……
彼の。彼の温もりを感じる。


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「おかえり」
目を開けると大好きな彼が泣きながら微笑んでいた
「ただいま。遅くなってごめんね」
そう微笑んだ私を強く優しく抱きしめて。

あぁ、すごくすごく長い旅路だった。

1/31/2022, 6:42:35 PM