時を告げる鐘が鳴る。学校が鳴らす下校のチャイムが鳴った暫く後、防災無線から流れる5時の定時メロディが鳴った。秋の秋分が近い夕暮れは短くなりつつあり、あっという間に暗くなるだろう。それでも、進路選択の進路用紙に何も書けない私は、帰れなかった。……むしろ、帰りたくなかった。白紙の進路用紙を抱えたまま、いっそ怪談の、教室の幽霊でもなりたいな……。学校にずっといたい、何もかわりたくない。このままでいたい。
9/7/2024, 9:37:57 AM