郡司

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あの頃の私へ

自分についてくる「自分」から逃げるな、害は無い。どのみち自分からは逃れられない。それが何を必要としているのか、立ち止まって追いつくのを待ち、静かに眺めてみるんだ。そのうちわかる。

絶望してもいい。でも絶望しきるな。自分のなかにどんなねがいがあるのか、いつも探せ。底深くから続いている光る糸を辿れ。糸の端っこは涙のなかにある。迷子にはならないから大丈夫だ。

気づいているだろう、どんなものも天秤に乗っている。右に過酷の辛さが、左に過酷が育てる資質が。両方は釣り合っている。あるいは、右に幸運の喜びが、左に幸いへの感謝が。これも釣り合っている。中心に立って両方ともちゃんと見ろ。左右合わせて、はじめて成長の糧になる。

「求めよ、さらば与えられん」は本当だ。餓えてばかりいなくていい。

ちゃんと生きられる。今は小さな一点の光も、歩くうちに一条の光になるし、さらに歩くうちには大きな星の光になる。

5/25/2024, 1:22:07 AM