さよなら さようなら
何気ないその日の別れる頃に使う言葉
今では バイ〜バ〜イ なんて帰りに挨拶をする
そう、何気ない言葉だと思ってた
あの日までは
その日はとても疲れて帰って直ぐに寝てしまった
夜中に電話の通知で起こされる
キミからの電話
何時もと変わらず電話に出ると
キミの声が…いや、すすり泣く声が聞こえた
どんな返事をすれば良いか分からずただ黙っていた
すると、小さな声で「ごめんね」と聞こえた直後に電話が切れた
なんだか嫌な予感がして家に向かう
家の前でインターホンを鳴らす 夜中に近所迷惑だ
構わず鳴らし続けたがキミは出ない
管理人さんだろうか 人が向かってき
あぁ…怒られるだろうか
でも、管理人さんなら鍵を開けてくれるだろうか
事情を話し、警察を呼ぶと言われ
到着した警察と部屋に入る
やけに静かな部屋
リビングに向かうとテーブルに体を預ける様に寝ているキミ だけど何かおかしい
テーブルの上には、飲めないアルコールの空き缶が数本と散らばった睡眠薬と空き瓶
声をかけていた警察が振り返り横に首を振る
あぁ、遅かったんだ…
それからの記憶は無い アレからどう家に帰ってきたのだろう
朝、目が覚めて目尻が濡れている
また、この夢か… もう何年も前なのに…
今でも時々、自分が何か気付けることがあったのでは
なんて後悔する
「さようなら」ではない「サヨナラ」
人は今日を生きても明日なんて分からない
別れはいつ起こるかなんて分からない
自分からソレを選ぶ程しんどい時が無い人なんて居るのだろうか
ソレを選ばない人が偉いわけでも無い
「サヨナラ」ではなく「ありがとう」で幕を閉じたい
#さよならを言う前に
8/20/2024, 3:48:50 PM