紅茶の香りに誘われて。
その香りを追いかけて歩いていると、森の中に入りました。
森を数分歩いていると、小さな料理店があり、
そこから気品に満ちた甘い香りが漂ってきました。
その紅茶の香りに惹かれて、私はその料理店に入りました。
「ご注文はお決まりでしょうか。」
「紅茶はありますか。」
「ありますよ。紅茶ですね。」
「お客様、こちら、紅茶です。」
そう言われて出された紅茶は、上品な香りを放っていました。
一口。
その紅茶は驚く程に美味しかったのです。現実を感じない程に美味しく、上品な紅茶でした。
「ここはイーハトーヴか何処かですか。」
「いいえ、ここは貴方の住む、現実世界ですよ。」
『紅茶の香り』
10/27/2023, 2:26:36 PM