いす

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10年前のあなたが綴ったテキストがwebの海を漂流している。あなたは時折それを探しに行って、覗き込んで、まだ生きているあなたともう死んでしまったあなたを確かめている。この気持ちはまだここにある。この気持ちはもう底の底に沈んでしまった。愛などはどうにも潰えない。悲しみは外観を変えてはいるもののやはり本質は同じような気がしてしまう。何体ものあなたを水葬しているのに生者はまだこんなにも多い。君はどうだろうか。君も同じだろうか。深く暗く柔らかい水底で、あなたと君は手を繋いでいる。

10/6/2023, 12:12:12 PM