unaru

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はち切れそうな自分の心臓の音を聞く者が誰もいないことが彼女の癪に触った。深夜の国道、薄い靴底とコンクリートが何度も激しく衝突する。疲労で歪んだ顔はちゃんと被害者ぶることを忘れないが、そんな彼女を見る者はいない。何もかもが気に食わなかった。

(ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。)

5/30/2023, 4:06:59 PM