今、私はベッドに横たわっている。
枕元にある机にはアクエリアスと冷えピタ、それから体温計が置いてある。
今私は微熱が出ている。
多分昨日雨の中傘もささずに歩いて帰ったのが原因だろう。
家に帰ってタオルで拭いたもののどうやらダメだったらしい。
といっても37.8℃と微熱ではある。
しかし、起きてから昼過ぎになるこの時間まで誰一人見舞いに来てくれないのは淋しいものである。
もちろん、家のある場所が少し街に出にくいというのもあるが、せめて家族か友達は来てほしかった。
連絡もしたのに、既読スルーなどとは本当に辛い限りだ。
せめて、せめて返信してくれよ…
と思いつつも、もうスマホを使う気力もないし、動くのもめんどくさいので、ベットで横になったままゴロゴロとする。
アニメを観ながらダラダラしていると、気づけば夜になっていた。
その頃には熱もだいぶ下がり体が幾分が楽になっていた。
ちょうどその時玄関のチャイムがなった。
「はーい?」
「やぁ。見舞いに来たよ。」
そういって入ってきたのは先生だった。
「わざわざお見舞い有難う御座います。」
「いやいや。体調はもう大丈夫?」
「えぇ。こんな出にくいところまでわざわざ有難う御座います。」
そうして、先生はクラスの皆からだよ。といいながら紙袋を渡してくれた。
私は何度もお礼を言いながら先生が見えなくなるまで見送った。
ふっと心が温かくなった。
次の日、また微熱が出たけれど。
11/26/2024, 10:43:21 AM