【時代に潜む】


長い夜を越えて仰いだ空へ
立ち向かい称えた戦士たちの雄叫び
待ちわびたように視界に映るのは
光に霞む穏やかな笑み

死を覚悟し戦場への道を歩き出した日
家族に背を向けて涙を拭い手を振った
何度も失い傷を負った心は壊れそう
それでも膝をつくことを許されない

震える夜を越えて仰いだ星空に
大切な者たちの顔を想い堪えた涙
帰るために戦う戦士たちは
何度も失い墓石の前で影を落とした

小さな弔いのなかで家族を思い
再び立ち上がり前を向く
その目にはまだ消えない光
合戦のなかを駆けていく勇姿

折れそうな心を支え合う仲間たち
泥まみれの顔でも分かる
あの日、武器を取り生きると誓った
小さな幸せを勝ち取るために

繋いだ時代のなかで僕は
生き抜いた彼等の影に潜む
ふと仰いだ空へ
何万回の夜を越えて
今、感謝の想いを贈るよ　嗚呼ありがとう

4/4/2025, 4:16:14 AM