せつか

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リアルで欲しいのは、何気ない挨拶とお互いを労う言葉。
誰と誰が結婚したとか、誰の子供が進学したとか、何とか言うアイドルが好きでとか、そういう言葉は全部耳と頭をただ通り抜けていく。
それは『〇〇所属の××という仕事をしている私』に対しての言葉じゃなくて、相手がただ一方的にまくし立てて話したいだけにしか見えないから。
そんな言葉はいらない。

リアルでいらない言葉の数々は、ネットで欲しい言葉の数々でもある。
好きな作家の話、好きなゲームの話。そういう言葉なら一字一句逃さず頭に刻もうと思う。
それは『〇〇というゲームが好きな私』を相手が知っているからだ。相手の言葉に返す言葉を私がしっかり持ってるからだ。

リアルとネットの違いは多分、「今ここにいるのはどんな自分か」という認識の違いだろう。
ネットの方が心地いいのは、言葉が通じて、視点が近い人とだけ繋がっていられるからだ。

言葉はいらない、ただ私という人間を見て欲しい。
リアルで私に関係ない話をする人達も、自分という人間を知って欲しいという気持ちがあるのだろうか?


END


「言葉はいらない、ただ·····」

8/29/2024, 11:29:20 PM