真夜中の森の奥深くにある館外からは
フクロウの鳴き声が聞こえてくる館の中で
一人の少年があくびをする
「ふぁぁ…もうこんな時間かぁ」
少年は真夜中まで調べごとをしていたのか、疲れているようでひどく眠たそうだ、何か物音がして少年が立ち上がると囲むように積み上がっている本が崩れ落ちる
「うあぁもう!」少年がそう叫ぶと扉の向こうから
大丈夫?っと同い年くらいの少年
「凄い音がしたら来たら何この本の山?」
少年が問いかける
本の中に埋もれてる少年が一瞬驚いた顔をするが…
「言ったらルクス怒るでしょ…?」
と何処か嬉しいような寂しいような顔で返事を返す
どうやら扉から来た方の少年はルクスと言う名前らしい
ルクスはどこか悲しい顔をしている
「それはアイスが毎回怒られるようなことをするからでしょ」
ルクスがため息をつく
「簡単に言うと明日ってゆうかもう今日なのかな」
「それって確か魔法薬学の本?」
「そう!それでちょと調べごとをしてたらこんなことに」
「えっでもアイスが勉強なんでまた…?」
「それは…」
アイスが黙り込み数分立った頃
「ねぇ何かあったの黙り込むなんてアイスらしないじゃん何か変だよアイス…」
アイスが口を開く
「何も無いって言ったら嘘になるんだけど」
「ねぇ怒ったりしないから教えてよこんなに沢山本を積み上げてまで顔にクマ作っちゃてさ」
ルクスがアイスの顔を覗き込む
「アイス話してみて」
「わかったルクスがそこまで言うなら話すよ」
「うん全部話してみて」
アイスが話し始める
あれは今日のような真夜中の氷のように寒い館一人で泣き続ける少年と氷に包まれ静かに眠る僕の親友話
題【真夜中】
5/17/2024, 10:20:47 PM