白日のような髪の神様がそこにはいた。
「僕を旅に連れて行ってくれ」
目を輝かせながら私に言うその姿は、
神だとは思えないぐらいに小さく、幼かった。
『あれが一等星。そしてあれが月』
「……すごいな」
神様なのに、こんな事も知らないのか。
「人間の見る世界が見たかったのだ」
「少年のお陰でこんなにも素晴らしい世界を知れた。感謝する」
言葉遣いだけは、一丁前だな。
「少年よ。僕は次の世界を見たくなった」
「私欲と好奇心で私自身を満たしたいのだ」
『…神様ってのは、気まぐれだな』
次の日、神様は消えた。
ー神様が舞い降りてきて、こう言った。ー
7/27/2023, 1:45:00 PM