霜月 朔(創作)

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懐かしく思うこと



俺の隣で、
すやすやと眠る君。
愛しい君の寝顔を見る度に、
胸にあふれるのは、
幼い日の記憶。

あの頃の君は、
恥ずかしがり屋で。
皆と遊びたい気持ちが、
言葉に出来なくて、
ひとりで部屋の隅に立っていたね。

あの頃の君は、
とても怖がりで。
小さな虫にも驚いて、
目の前に飛び出してくるだけで、
泣き声を上げてたね。

あの頃の君は、
とても甘えん坊で、
俺の後ろを、小さな足で、
一生懸命に追いかけて来たね。

懐かしく思うこと。
大切な想い出たちは、
こんなにもいっぱいあって、
一つひとつが宝物なんだ。

だけど。
今、こうして、
また、君の隣に居られる事が、
何よりも幸せなんだ。

だから。
これからも一緒に、
新しい思い出を刻もう。

空いてしまった時間を埋めるように、
たくさん、たくさん、
話をしよう。

人の悪意や運命によって、
もう二度と君と、
引き離されたりしない様に。
今度は俺が君を守るよ。

だから、どうか今は、
ゆっくりと眠って。
…俺の隣で。

10/30/2024, 7:02:38 PM