『木漏れ日の跡』
あの子が旅立って
もうどれくらいたったっけ
写真を見てふと思い出す
初めてうちに向かい入れた子は
わずか数ヶ月で虹の橋を渡って行った
当時の私には衝撃すぎて
泣く以外の行動ができなかった
今でこそ、また新たに
うちに来てくれた子達がいる
最初の子は数ヶ月しか
一緒にいなかったが故か
その鳴き声や容姿を
写真でしか思い出せなくなった
だが……
あの子がいた事実は
私の中でたしかに残ってる
今いる子達も
大なり小なり病気になるが
前ほど怖くなく、
ひとつずつ乗り越え、治ってくれる
最初に来た子は…
今も私の、木漏れ日のような存在で
気づかないと気づかないほどの
日差しをそっと―――
私に指し続けてる気がする
〜シロツメ ナナシ〜
11/16/2025, 5:20:17 AM