奏野 時雨(雨雪 蝶花)

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朧月みたいに貴方は奥では輝いてるのに
まだ霞んでる。

寒い冬の朝の霧のように貴方は消えてしまうから。

私はただいつか貴方のように霧になりたい。
其れが叶わぬのなら雲になりたい。

雲になれないのならそこから降る雨になりたい。

もっと言うのなら雪でも雹でも霰でも構わない。

私は貴方のように小さな水の雫になりたい。

そうして消えてしまったら、貴方のように朧になりたい。

貴方はまだ朧の中にいますか?

いつか朧から抜けたなら月のように輝いて私を、

水の雫になった私を、

見つけ出して照らしてくださいね。

(朧の夜月 ここではない、どこかで)

4/17/2023, 9:28:20 AM