20年以上前、「ICO」ってゲームが発売されて、ハマった。
角の生えた少年イコが、言葉の通じない少女ヨルダとずっと手を繋いで、影の化け物と戦いながら、古城からの脱出を目指すゲーム。
この、手を繋いで、ってのがキモになってて、あるボタンを押すと少女を呼んで手を繋ぐ、押し続けてる間は手を繋いでいるが、離すとその手を離してしまうという、なんだか胸アツな演出がたまらなかった。
今調べてみたら、キャッチコピーが「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから」だって。
どこぞの恋愛映画かって思うほどの名文句。
音楽も、郷愁を誘うような、切なくなるような、私のボキャブラリーでは説明できないような、素晴らしい名曲揃いだった。
今でも就寝時にBGMとして流したりするほど、心に染み込むようなメロディにあふれていた。
その音楽と、幻想的な映像に魅せられて、仕事明けの夜を徹して古城を彷徨い続けた思い出。
その後、同じゲームデザイナーの人が作った、「ワンダと巨像」、「人喰いの大鷲トリコ」をプレイした。
どちらも最高だった。
特にトリコはボロボロ泣いたっけな。
ゲームでこんな体験が出来ることが奇跡のように感じられた。
主人公は自分だからね。
そりゃ、感情移入の度合いがハンパないわけで。
それ以外にも、いろんなゲームをやったけど、あの三本はやっぱり秀逸だったな。
感情移入、臨場感ということで言うと、最近はVRゲームにハマってて、今は「The Walking Dead」の世界を体感してる。
家族のいるリビングで、自分一人だけ、ゾンビがウヨウヨいる街の片隅に立ち、時に怯えて声を上げながら、迫りくるゾンビを倒してるわけだ。
傍から見たら笑ってしまうシチュエーションだが、こっちはマジ修羅場にいるからね。
振り返ったらホントに目の前にゾンビがいたりして、もー怖すぎて面白い。
なんなら、誰かと手を繋いで、助け合いながらプレイしたいくらいだ。
…と、ゲーム談義に終始してしまった。
手を繋いで、ってお題からは、何かロマンチックな物語が出来そうな気もしたのだが、気のせいだったようだ。
いや、「ICO」は限りなくロマンチックだったが。
なんてったってキャッチコピーが「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから」
これを読んで少しでも気になった方は、古いゲーム機を調達してプレイしてもらうか、YouTubeの実況動画でも見てもらいたい。
きっと誰かと手を繋ぎたくなるはずだから。
3/20/2025, 10:14:28 PM