奇麗

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今一番欲しいもの

僕が今欲しいものを貴方に伝えるから聞いてほしい

え?

いいけどその望みを叶えられるかはわからないって?

良いよ

別にいいの

僕が勝手に手に入れる

じゃあまずね

話しやすい環境をつくります

この部屋の窓を開けて,,,

う~

いい風だねぇ~

このまま風と混ざっちゃいそうだよ

それから,,,

あ!

窓枠が汚れてるね

拭っておいてくれる?

僕はドアを綺麗にするね



わぁ,,,

綺麗になったねぇ

こうやって見ると白一色のシンプルな部屋だねぇ!

イスも白いし

ドアと窓とイスしかない

さてと、じゃあそろそろ

あ、そこのイス座っていいよ!

え?

ひとつしかないのに申し訳ないって?

良いんだよ、座らなくて僕が損するわけじゃないし



それじゃあ、話すね

僕が今一番欲しいのはねぇ,,,

もう手に入ってるんだよ!

そうだよ

僕が欲しかったのはシンプルな空間に人がひとり

座ってる空間なんだ

うん、見ててとても心地良いねぇ


え,,,意味がわからないって?

どういうことかなぁ

君がわかってないのは僕が言ってることじゃなくて

君がなぜここにいるのかと

君がなぜ白一色のキャミソールワンピースを着て僕と話しているかじゃないの?

違う?

何で動けないのって?

僕がつくった創造物が勝手に動いちゃだめさ

動くなんて大問題だよ

僕は毎日ここに来て

窓を開けて

風と混ざりあって

窓とドアの汚れを拭って

君を眺めながらこの空間を楽しみたいんだよ

僕は綺麗事言えるような生き物じゃないからさ

もういっそ自分のしたいようにするって決めたんだ

卒業文集にも書いたよ

なに、純粋な好奇心の延長さ!!!!

7/21/2023, 2:36:17 PM