好きじゃないのに(オリジナル)
「残業好きじゃないのにありがとね」
上司が、社内の自販機で買ってきた紅茶を差し出し、申し訳なさそうに言ってきた。
「はい。まぁ、今日は予定なかったので大丈夫です」
私は紅茶好き。ゆえにこだわりがあって、ペットボトルの甘い紅茶は私的にナシなのであるが。上司のお気持ちを無碍にするのも可哀想なので受け取って差し上げた。私、優しい。
「そっかー」
上司は安心したように笑った。
私は毎日定時に帰っている。それゆえ残業嫌いだと思われているのだが、別に嫌いではない。もちろん好き好んでやるものではないが、上司の指示で、相応のお給金をいただけるのであれば、用がない限り残業も悪くないとは思っている。ただ、時間内に収めるのがプロだと思って、頑張って実践しているだけだ。
上司も仕事が残っているので自席に戻る。
その後ろ姿を目で追って、私はにんまりと笑った。
上司は丸々としていて、全くもってイケていないのであるが、後ろ姿がむっちりポテポテしていて、なぜか癒される私なのであった。
(正面はホント、好きじゃないんだけどなぁ)
失礼である。が、心の中で思ってるだけなので許して欲しい。
3/25/2026, 1:04:06 PM