舞台上の煌々とした光が目にしみる。
君の頬はライトに照らされているせいか、はたまた緊張からか微かに紅潮しているのを感じた。
それでも、練習を重ね覚えた動きや台詞は、消して抜けずにそつない動きでこなされる。
この劇で僕と君は、王子様と姫らしい。
この役が決まった時に、友人達からニヤニヤとした笑顔でこちらを見られた事を君は知っているのだろうか。
全くバカらしいと思っても、君に惹かれてしまう。
湧き上がる歓声が劇の終わりを告げた。
舞台裏にはけると君の笑顔に物語はまだ続くことを知った。
そっと香る君の匂いが身体を包むと、周りから生温かい視線が向けられる。
顔が赤くなることを感じながらも、ほんの少し、この物語が続いて欲しい自分がいた。
#まだ続く物語
5/30/2025, 1:31:46 PM