「厨二病。気持ち悪い。」
あーそかい。私からしたら、アンタらの方がキモいよ。
「先生!またこの子が、睨んできましたー!」
騒々しい放課の教室で、一際大きな声が響いた。その声の主は、私を指差していた。またこれか。私は嫌気が差しながら、先生に訂正をした。
「違います、先生。私は彼女達を睨んでません。」
先生は飽き飽きとした様子で、私達の元にやって来た。
「本当に、睨んでないの?」
「はい。」
「じゃあ何で、毎日こんな事言われているのかな?」
「彼女達の勘違いですよ。」
「あのね。友達になりたいなら、素直に話し掛けた方が良いよ。じっと見てるだけじゃ、何も起きないからね。」
はぁ、また始まった。何で大人って、話をずらすのかな。私達が話しているのは、睨んだかの話なのに。何で私がアイツらと友達になりたいって、思い込んでんだよ。確かに私には友達は、居ないけど。それでも、ボッチにはボッチなりの選択肢があるんだよ。
「えー。私達、嫌なんだけど。この子と友達になったら厨二病になりそうじゃん。マジ気持ち悪〜い。」
笑いながら、貶してきやがって。アンタらがその気なら、私は何も教えてあげないから。
数日後、彼女達グループのリーダーが死んだ。不注意によるものだったらしい。
さて、勘の良い人なら分かるだろう。私は、昔から人の死を視る事が出来る。数日前から、死んだあの子には、黒い靄が纏わりついていた。でも、それを教えようとする度に、言いがかりをつけてきた。そんな彼女を助ける義理は私には無い。本当に気持ち悪いね。黒くて、汚い靄をいつまでも身に着けてさ。
10/15/2024, 2:49:18 PM