飛べない翼雪のように白く少しの穢れだってない純白の翼。陽に照らされると虹のように柔らかい光を纏うそれは、すれ違うモノ全てが振り返るほどの美しさを持っていた。何百年という時を経て今尚翼は人々を魅了する。足を留め、惹かせるのだ。以前のような柔らかい光や青空とのコントラストはもう見ることができないけれど、彼らはそれをも美しさとするらしい。一枚隔てた先にしか見ることのできなくなったそれに少しの寂寞を覚える。
11/12/2024, 2:57:38 PM