十六夜に文

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第捌作「星座」

人の一存で星と大別されている者たちよ。

単なるひとつの星に過ぎぬ名前も知らぬ星たちよ。

手の届かぬ場所で散り散りに生きている星たちよ。

彼らは今日も数百年前のひかりを放ち。届けている。
彼らは銀河系とかいう、大勢の仲間に埋もれながらも。

必死に自らの存在をひかりで示し、
今日を。明日を。昨日を。生きてる。

彼らは我らと同じだ。

ひとつの星として。
ひとりの人として。

彼らは人の波に埋もれながら、
今を必死に生きている我らにひかりを今夜も届けて。

10/5/2024, 10:20:53 AM