なるなるなるね

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お題:カラフル

陽は落ちることを知らない空も高い時間。
暑さに顔を紅くしながらも、我が子は宿題に立ち向かう。
もちろん冷房はつけているのだが、涼という漢字が似合う室温にできるわけもなく‥我が家は金には厳しい。
すまん。不甲斐なく‥。
私はアイスコーヒーで涼をとりながら、
申し訳ない気持ちで、小さな勇者を眺めていた。

小さい手が、真っ白だった画用紙を染めていく。
まるで堕ちてしまいそうな、青みがかかったエメラルドグリーンの深い空。
透き通るような琥珀色の雲。
小さいと思っていた手が、よく見ると私の手の半分ぐらいの大きさになっていることに気がついた。
貴方の世界はこんなに素敵な世界に視えているのか。
いつの間に、私と同じだと思っていたのだろうか。
なんて愛しい世界。

5/1/2024, 6:07:48 PM