茜色

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今日も君の光を浴びる。
僕は自分で輝けないから、少し君が羨ましい。

ゆっくり昇るその先。
僕だけのステージが用意されている。

君のおかげで、僕はいつも銀になる。
君の輝きひとつで、僕は金にだってなれるだろう。

ステージで輝く僕のまわりを囲む、白銀の煌めき達。
僕がいる時もいない時も、ずっと僕のステージを飾ってくれる、大切な仲間。

ステージにいる間、考えるのはずっと君のこと。
かわりばんこでこのステージに昇り続ける、僕の唯一無二。

君のそばにいる時の僕は、ただの青白い影。
君と離れている時だけ、僕は君の光で輝けるんだ。

君のステージに闇はなく、僕のステージに青はない。
闇の中でしか、君の力でしか輝けない僕を、君は笑うだろうか。

いつか、僕も、自分の力で輝きたい。
燃え盛る炎のように輝く君を包み込むくらい、温かい光を放てたら。

そんな風に夢想していたら、空に朱色の光が差した。
今日のステージはもう終わりのようだ。

君の気配を感じながら、僕は仲間とともにステージを去る。
背中に感じる君の力強い気配。
輝きを失っていく僕。

僕の気持ちが君に届かなくても。
僕が君の光で焼け焦げてしまうとしても。
君が見つめているのが、美しい青と緑の星だけだったとしても。

きっと僕は今日も、君の空へ会いにいくよ。
君はずっと、僕の特別。





テーマ『特別な存在』

3/23/2024, 12:04:40 PM