漠然とした自分の意思さえも、流れに呑まれ、自然と足が前へ進む。風に乗る船のように、抗うことなく。 突然、自分の中に熱が宿ったような感覚に包まれる。背後から押し寄せる見えない波が、すべてをさらい去るように。胸の奥に眠る意志が、静かに目を覚ます。囁くような声が、確かにそこにある。たとえ行く先が間違いだったとしても、この流れに乗る心地よさだけが、この瞬間の舵を取っている。『追い風』
1/8/2025, 9:02:31 AM