海汐かや子

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君の目を見つめると、僕はお腹が空く。

海の中で生きていても、スーパーの店頭に並べられても、こんがりとグリルで焼かれても、目を見開いたままの君。

海の美しさを瞳に刻んでいる君が、今は僕の顔をじぃっと見つめている。

醤油をたっぷりと君にかける。

「いただきます」

お魚さん、君の全てを僕に食い尽くされて、君が骨だらけの姿になってゴミに棄てられるまで、ずっと僕の顔を見ていてね。

4/6/2024, 11:30:59 AM