「約束だよ」
君は小指にリボンを結んだ。僕も同じ色のリボンを結んだ小指を見せる。
「絶対に見に行くから。バイオリン、頑張ってね! そしてコンサート絶対に開いてね!」
そう、幼馴染は小さい頃からバイオリンを習っている。将来の夢はバイオリニスト。僕は楽器が出来ないので精一杯応援することで幼馴染を支えていた。
そのリボン、失くしたくなくて、小学校卒業記念のタイムカプセルに入れて埋めた。幼馴染は別のクラスだったからリボンをどうしたのかは知らなかった。
十年が過ぎて、家に同窓会の案内が来た。タイムカプセルを開けるらしい。僕はなんだか恥ずかしくて、幼馴染を呼ばずにひとりで出席した。そして、ああそういえば卒業の時はクラス違ってたっけって思った。
更に数年後。幼馴染は音大に行き、バイオリニストになった。初めてのコンサートに、僕はあのリボンを鞄に結んで行った。そして幼馴染の胸に同じ色のリボンが留められているのを見たんだ。
【時を結ぶリボン】
12/20/2025, 11:00:33 AM