ゆじび

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「閉ざされた事。」


記憶を遡るといつも「誰か」がいました。
暖かくて大好きな人。
けれど上手く思い出せないのです。
「誰か」とは一体私にとってのなんなのでしょうか。


夕日が空に明るく光夜が深まっていく様な不思議な時間。「誰か」は私の肩に触れました。
暖かかった。

夏の日差しが鋭く突き刺さるような猛暑の日。
ベンチで座っている私の頬に冷たく冷えた缶ジュースを当ててきた「誰か」。
幸せだった。

大切で大好きで何にも変えがたい「誰か」。
どうして私は忘れているのでしょうか。

私のお家のお部屋には勉強机があります。
机についた一番したの棚には鍵をかけられました。
私はそこに確かに「何か」を詰め込みました。
鍵はどこにもなくなってしまい開けられません。
閉ざされた棚には一体何が入っているのでしょう。

そこを開けるとなにか思い出せるのでしょう。
例えば「誰か」のこととか。
虚しいですね。
すぐ近くにあるのに触れない。
思い出したくて仕方がない記憶なのに思い出せない。


「貴方」は一体誰なのですか?

1/19/2026, 9:32:49 AM