「ねぇ、勝てると思う?」
最終決戦前夜。
各々が準備をしている。
「さぁ、ね。でも負けるとは思ってないよ」
静かに話す彼はもう覚悟が決まっているようだ。
「そうだね。悟が負けてるところ見たことない」
「当たり前だろ」
でも、心が騒つく。
もし、イレギュラーがあったら、もし誰かが…
良くないことばかり考えていたら両頬を摘まれて否応なしに綺麗な青い目がこちらを見つめる。
「いたい」
「そんな顔すんなって、明日できっと全部終わる。そんで皆ボロボロで明後日を迎えるんだ」
「あさって」
「そう、綺麗事は言えない。きっと無傷なやつはいない。でも明後日を迎えられればいいって事にしようぜ」
自信満々の笑みは私の中にあるモヤモヤを払ってくれる。
「うん。そしたらさ、皆クリスマスパーティーしようね」
「いいね。お前にも、とっておきのプレゼント用意するよ」
「絶対…約束だよ」
未来の事はまだ誰も分からない。
-神様だけが知っている-
7/5/2024, 10:18:26 AM