頭の悪い高校生

Open App

「 ねぇ 、 」
「 ん? 」
「 俺と付き合ったこと 、後悔してない? 」
何を不安に思ったのか 、急にそんな疑問を投げてくる彼に少し驚きつつも 、
「 してないよ 」
と 、正直に答える 。

「 なんで? 」
急に質問をしてきたんだ 。俺もこいつにひとつやふたつ質問をし返してもいいだろう 。
そう思い 、俺はなぜそう思ったのかを問う 。

「 同性愛って 、… まだ認められてないから 」
なんて 、俯きながら言う彼はなんだか 少し子供っぽく見えた 。
なんだ、そういうことか 。

確かに 、同性愛と聞くと 非難の声をあげる人は世の中にまだ沢山いる 。
それでも俺は 、こいつが好きだから 。
顔がかっこいいとか 、声が好きとか 、
そんなちっぽけな理由じゃない 。
だからといって 、じゃあどんな理由?と聞かれると少し戸惑ってしまうけど 、俺は彼の全てが好きで 、全てを受けいれるつもりで一緒にいる 。

「 もちろん今はまだ批判的な声が多いけどさ 、
いつかみんなが認めてくれるまで …
気長に待とうぜ 。」
「 1000年先でも 、? 」
「 1000年先って 、w 死んじまうだろ w 」
「 例えだよ例え 、! 」
んー 、そうだなぁ 、と 俺は首をかしげる動作を取りつつも 、本当は 俺の中で 既に答えは出ていた 。
「 来世も来来世も、俺の事迎えにきてくれるんなら考えるよ 、w 」
と意地悪っぽく言うと 、少しムキになる彼 。
「 当たり前じゃん 、 会いに行くよ 」
「 … どこにいても探しにきてくれる? 」
「 うん 」
「 じゃあ 1000年先でも 待つよ 。一緒にな 」
そう 。これが俺の答え 。
何がなんでも 俺は彼と 1000年先まで待つ 。
どんなに非難の声を浴びようとも 。
「 じゃあ 、来世も会おうね 」
「 まだ気がはえーよ 」

Fin .

2/3/2023, 1:15:24 PM