27(ツナ)

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「誰かしら?」

私はみんなの笑いもの。
街を歩けば、すれ違う人が。
学校へ行けば、クラスのみんなが。
家に帰れば、両親が。
いつしか鏡を見るのが恐怖になった。

そんなある日、彼女はちょっと顔貸してと言って強引に私を連れ去った。

「…できた!ほら、鏡見てみ?」
「……いや、怖い、です。無理です無理です。」
「大丈夫!!!」

彼女の真剣な目に負け、恐る恐る鏡を見た。

「えっ…これ…誰?」

鏡の中の別人のような自分に驚いていると、彼女は太陽のような眩しい笑顔で笑った。

3/2/2025, 10:53:06 AM