「踊りませんか?」
笑顔は世界共通言語、とはよく言うが、私は世界共通言語は踊りだと思っている。
正しく言えば音楽か。
世界各地で独自の音楽が生まれ、皆がそれに合わせて身体を動かす。
踊ったり、またはそれを見ていたりすると、自然と笑顔がこぼれる、感動する、泣けてくる。
身体の動きとリズムだけで喜怒哀楽が表せるんだから、すごいものだ。
私は小さい頃、クラシックバレエを習っていた。
趣味程度の簡単なものだったが、多くのことを学んだと思う。
ところで、クラシックバレエには“バレエ語”なるものが存在する。
バレエでは言葉を発さずに物語を演じなければならない。
そのため、そこには独自言語が確立されている。
『白鳥の湖』で、白鳥にされてしまっていることを説明するシーンなどは分かりやすい。
指をさして“あそこの”、両腕を曲げて“悪魔が”、自分を抱きしめ“私を”、羽ばたいて“白鳥にしたの”、、、と先生が教えていたのをよく覚えている。
そんなバレエ語の中でも、多く使われるのが“踊りましょう”だ。
パーティーシーンがある物語はもれなくこれを使う。
両手を上にあげ頭の上でくるくると回す。
そして開けば“踊りましょう”。
私はバレエ語が大好きだ。
踊りだけで、どの国の人でも、バレエをやっていればお話ができる。
私は言語学が好きで、よく色々な国の言葉や、手話などを学んでいる。
理由を聞かれることもあるが、“かっこいいから”ただそれだけだ。
道端で英語の喋れない外国人に声をかけられる。
意味がわからず慌ててる横で、さらっと答える。
かっこいい。
中学生の頃英語研修で観光地に行くことになった時に、各国の“良い旅を!”を調べまくったのはいい思い出だ。
話は飛んだが、やはり私は世界共通言語は踊りだと思う。
この後の人生で使うことがあるかどうかは分からないが、どこかの公園で広場で踊っている人がいた日には、“踊りませんか?”と踊りかけてみたいものだ。
10/4/2024, 10:56:10 AM