長女A

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緩やかな静けさの中
必死に底めがけて潜っていく私の手に
そっと、何かが触れた
もう少しで掴めるのに
息が、保たない

ごめんね、ごめんなさい

暗くて黒いそこに、不自然な白を見た
最後まで私に優しく触れた、君の指先だった

いきなり光が見える
徐々に聞こえてくる換気扇の音
天井からの水滴が、紅色の頬に冷たく落ちて
私は深く、ため息をついた

頭がガンガンする。
この感覚に、まだ生きていると実感させられるのだ
そうして毎回、絶望する。

のぼせて眩む視界の中、浴槽から立ち上がり
床に転がった瓶を拾って洗面台に置いた
まったく、空瓶ばかり増えて処分に困る

しかたないからこれに花でも飾ろうか
そしたら君はとんでもなく怒るだろうな

まだ寝ぼけた脳みそで
そんなくだらないことを考える

ー海の底ー

1/20/2026, 3:17:06 PM